朗読ファンの皆様には、今年どんな本を読もうかと、計画された方も多いことでしょう。
今年はこのブログにて、朗読作品をご紹介してみたいと思いますので、良かったらご参考にされてください。
まずは宇野浩二の「海の夢山の夢」。
大正時代の大阪出身の作家の描いた少年のお話です。
そのころは誰もが貧しかったのだと、今の私たちはさらっと通り過ぎてしまいがちですが、
その中でも特に貧しい家庭というものはあって、そこでは我慢を強いられたり友達に恥ずかしい思いをする子供がいました。
周りと違う、みんなと違うというのは古今東西を問わず差別やみじめさをもたらすものなのですね。
生きることに付きまとうかなしさから逃げることのできない少年を、ユーモアをもって主役の座につかせているお話です。
普通に読むと11分くらいになりますので、ちょっとした朗読会には良いと思います。
難しい言葉や漢字、言い回しなどはありませんし、文法的に読みにくい部分もないですから、初めての方にも良いのではないでしょうか。
ご参考まで。